「好好運動会」を真剣に評価してみた!

 

こんにちは。カルパスと申します。

 

一年半ぶりくらいのブログがこれでいいのかという感じがするのですが、せっかくだし記録に残しておくかという気持ちになったので引っ張り出しました。

内容はタイトルの通り。

 

2024年1月21日に開催された、「好好運動会」に参加してきました。

 

昼の部と夜の部があり、両部参加しました。

本記事では本イベントの良かったところや、これはどうなんだろう……というところを書いていきたいと思います。最後までお付き合いいただければ幸いです。

一応参加しなかった方にも分かるよう書いているつもりですが、分かりにくかったらごめんね。

当たり前ですが主観的な意見にしか基づいていないので、全ての参加者が本記事のような気持ちを持ったとは限りません。悪しからず。

 

ちなみにですが、

 

昼の部:C列の15列目(最後列)

夜の部:C列の5列目

 

でした。当然、この辺に絡んだ話もします。

 

 

 

1.参加経緯

出演者の中に林鼓子さんがいたから。

これだけでした。

 

にわかもにわかですが、虹ヶ咲をきっかけに林鼓子さん(以下、「鼓子ちゃん」とします)を知って追っかけるようになりました。

鼓子ちゃんが月一でやっている生配信有料会員だった関係で本イベントの先行申込ができたので、まぁ行っとくか、くらいの感じで参加を決めました。

 

出演者は下記の通り。赤組と青組に分かれて様々な競技で勝負するというものでした。

 

赤組        青組

菅沼千紗 氏    芝崎典子 氏

結名美月 氏    林鼓子  氏

天野聡美 氏    希水しお 氏

 

エネルギーいっぱいに動きまくるであろう鼓子ちゃん見てぇ~!の気持ちで参加を決めたので、他の出演者さんはほとんど存じ上げませんでした。強いて言えば天野さんをちょっと知ってるくらいでした。

本筋とは全然関係ないですが、調べたら鼓子ちゃん以外全員アイマスシリーズ声優なのがちょっと面白かったです。こんなところに異次元フェス。

 

 

 

2.良かったところ

さて本筋に入ります。まずは良かったところです。

 

 

・動く推しの女性声優が見られる

まずはやはりこれでしょう。というかこれが素直に良かったです。

多くの声優イベントって曲をやるライブ系か座って話を聞くトーク系イベントのどちらかに振り分けられがちだと思うんですが、今回はそこには含まれないような面白いイベントの形だったと思います。

 

推しがかわいいジャージを着て、元気に動き回る……

 

そのことそのものに、価値があると思います。

鼓子ちゃんはもちろん他の出演者さんもみなさま素敵な笑顔でたくさん動かれていたので、かわいい~とニコニコしながら見ていました。

 

また台本に基づいた進行とはいえ、競技ごとに毎回違った過程や結果になるので、その時々しか見られないリアクションや表情を見ることができたのも面白かったです。

鼓子ちゃんと希水さんが二人並んでチアっぽい応援をしてめちゃくちゃ足を上げたり、ラジオ体操(音だけ流れて掛け声がなかった)で天野さんが謎の動きを連発していたりと、盛り上がる箇所も多かったです。個人的には足長い結名さんがスキップ速かったのすごい好きでした。天野さんと並ぶと身長差すげぇんだ。

いい意味でグダグダになるところもあり、開会時の選手宣誓で菅沼さんと芝崎さんがそれぞれ違うことを言って全然合わないところとかもめちゃくちゃ笑いました。

 

ジャージ衣装もかわいかったですね。

ドラゴンボール』のトランクスが着てるような、腹部の布がないジャージ上(調べたらクロップド、とか呼ぶらしい)を着た鼓子ちゃんが良すぎてハチャメチャが押し寄せてきました。

下がハーフパンツで、膝から下が見えてるのもグッドでした。

昼の部はポニテ、夜の部は三つ編みの束を左右に3つずつみたいな髪形でかわいかったです。

これ以上書こうとすると気持ち悪いおじさん要素が強くなるので、この辺でやめておきます。

 

 

・オタク参加競技がある

今更ですが、本イベントの簡単な会場図を載せます。(Word画面でごめん)

 

 

お分かりの通り、昼の部は緑エリアの一番下、夜の部は比較的上の方の席でした。

会場図を置いたところで、続けてイベントの流れを記載します。

昼夜共通です。

 

開会

ラジオ体操

大玉転がし ☆

障害物競走

応援合戦(オタク同士の綱引き) ☆

玉入れ(出演者)

玉入れ(オタク) ☆

スピーディースキップ

表彰、閉会

 

こんな感じ。スピーディースキップはその名の通り、スキップでレースします。

芝崎さんの趣味(以前は特技だったらしい)。菅沼さんとやりあった過去があったぽいけど、詳しくないのでその辺は分かりません。

この中で「☆」マークがついているものはオタクに参加チャンスがあるもの。玉入れが二つあるのはそのためです。

いずれも参加は任意でした。

 

大玉転がしは競技スペースからC列前方に大玉をパスし、後方まで回したのち再び前方へ戻します。スペースの上の方にあるゴールラインへ先についた方の勝ち。

順番は前後しますが、他には玉入れ。プラスチックのボールを2種類渡され、会場を走るスタッフのカゴに投げ入れようというものでした。私は球技が全般的にあかんので昼夜合わせて4回もチャンスがあったのにひとつも入りませんでした。雑魚。

この辺りの感じ方もそれぞれだと思いますが、個人的には一体感があって割と良かったです。

 

そして応援合戦、もといオタクの綱引き。ぶっちゃけこの競技によって、本イベントの評価が大きく変わってしまうと思います。

というのも、競技スペースで綱引きするオタクを女性声優がすぐ横で応援してくれるものだったのですが、この際の近さが半端じゃない。ほぼお渡し会だろってくらい。

赤組と青組、どちらとして参加するかの選択権はオタクにないものの、かわいい衣装に身を包んだかわいい女性声優たちがすぐ近くで応援してくれ、チアのポンポンを振り、メガホンを持ち、目を合わせてくれ、勝負結果に関わらず労ってくれるわけです。

仮に推しがいる組に入らなくても、そんなことされたら好きになってしまいます。

私はちょろいのですぐ好きになります。最高だね。

 

なお、これに参加するチャンスがあったのはA列とB列のオタク。各公演2回勝負で、1回戦は1・2列目、2回戦は3・4列目のオタクが参加できました。

じゃあなんでC列のお前が嬉しそうにしてんだという話なんですが、本当にありがたいことに参加させていただいたからです。

競技参加は任意だと先述しましたが、その関係で綱引き参加人数の偏りが発生しました。(昼の部の2戦目のみでした)

青組が2人足りなかったので、C列で挙手をしたオタクから選ばれました。

昼の部は最後列だったので、絶対見えないだろ……と思いつつも本イベントのタオルを振り回して参加意思を見せていたら、芝崎さんに見つかり「後ろでタオル振ってる人!」と呼ばれたので、挙動不審になりながら競技スペースまで走って綱引きさせていただきました。

鼓子ちゃんがいる青組ということもあり絶対勝つぞと思いながらやったおかげなのか分かりませんが、2回戦は青組が勝利しました。すぐ近くで鼓子ちゃんをはじめとした皆様がたくさん応援してくれた時間は幸せでした。

競技とは直接関係ありませんが、鼓子ちゃんが赤のアイシャドウ入れてることにこの時初めて気づきました。(林鼓子さんかわいいな……?)となってバグりました。

鼓子ちゃんがガッツポーズやハートマークでめっちゃレスくれたので意識飛んでいきそうでした。ありがとうございました。一生の誇りにしたい。

 

 

・つつがない進行

これ、個人的にすごかったです。

本イベントの司会進行が 百花繚乱 氏(これまた失礼ながら私は存じていませんでした)だったのですが、まぁ~お上手。

声に全く不快感がないのもそうですが、とにかくイベント中のネタを拾うのが上手すぎてすげー! ってなりました。出演者のちょっとした発言や動きなどを各競技終了後に取り上げて面白く触れてくれる、司会として妙と言えるものだったと思います。

こういうのって下手な人がやると過度にいじったりくどくなったりするものだと思うんですが、絶妙なワードチョイスもあってかそうした負の感情が全く沸き起こりませんでした。普通にファンになってしまいましたね。

 

 

3.よくなかったところ

本記事は「真剣に評価する」ことが目的です。

参加したうえで、イマイチだったかな、よく思わなかったな、というところも記述しておきます。こっちが長くなったらどうしよう……

 

 

・そもそも、見えない

上に列挙しました良いところ。本イベントでC列後方に配置されてしまうと、その良いところが8割がた消し飛びます。終演後否定的な感情を持って会場をあとにしたオタクのほとんどが、問題点を訊かれたらまずこれを挙げるのではないでしょうか。

 

本イベントです、会場がフットサル用のアリーナということで、みなさんが「体育館」という言葉で連想できるイメージ通りのフラット具合です。ド級のフラット、ドフラットです。

もちろん競技スペースはステージで一段高くなっている……なんてことはなく、フラットです。これが問題でした。

15列しかないとはいえ、前後の感覚は広め。左右も互い違いになるよう一席飛ばしのように椅子が配置されていたのでゆったりと座れるのですが、裏を返せばやたら縦の列が長くなっている席ということになります。

こうなると、後方のオタクが見えるのは前のオタクの後頭部です。実際私も昼の部はほとんど競技スペースが見えず、オトナブルーばりに椅子の上で頭を左右させながらわずかな隙間からなんとか出演者を見られないか悪戦苦闘するばかりでした。

特に障害物競走がやばかったです。縄跳び、けんけんぱ、フラフープ、椅子の風船割り(尻で割ります)をこなしてゴールを目指すものだったのですが、全然分からない。

動くスピードから、鼓子ちゃんのけんけんぱが異様に速いことがかろうじて分かる程度でした。

 

立って見ればいいだろ、と思った方、仰る通りです。私も立ちたかった。

驚くなかれ、本イベント注意事項には「立ち上がっての観覧を禁止」する文言が記載されています。椅子と仲良くなれるイベント。

 

チケットの価格も割といい値段だったのが追い打ちでした。

本イベントは一般チケット7,700円、グッズ付きチケット9,900円でした。当然これに手数料等がかかります。

昼の部は一般チケットで参加したので最後列もまぁしゃあなしだよなぁ……と思っていたのですがすぐ近くにグッズ持ったオタクがいっぱいいてひえ~!となりました。

 

こんなんですから、普通にしんどさを感じる時間が多かったイベントでした。

常日頃、参加イベントには真摯にありたいと思っているのですが、今回ばかりはスマホでも見てようかなとか一瞬思いました。というかスマホ出すところまでいきました。

それくらい後方席のオタクが感じられるうっすらとした空気の冷えというか、虚無というか、そうしたものが流れていたように思えました。

誤解を生んではいけないので書いておきますが、後方でも盛り上がっていたオタクはいたと思います。そのオタクが間違っているとは全く思っていないし、むしろ偉いまであると思います。

 

ただ、そこまで大きくない規模のイベントにおいて、「見えたかどうか」の評価をまずしなければいけないというのが個人的にかなりまずいと思いました。

人気アーティストや声優のライブ等、箱が大きくなればなるほどモニターがあちこちにあることがほとんどです。それは後方の客に対する配慮です。今回はそうしたものもなかったので、後方に対する配慮がないと指摘されても仕方ない部分はあると思います。

そもそもそうした大きなイベントで後方席になったとしても、たとえ豆粒サイズであろうと見えるわけです。一応、姿が。それすらできないのですから、中々です。

「見られたらラッキー!」って、オーロラか何かでしょうか。

女性声優はオーロラ。こう書くとなんかよさげですね。

でもこのイベントでそれを思い知らされる必要はなかったんじゃないかなぁ。

 

ちなみに後方の冷えた空気を運営も察したのか、夜の部では退場の際、出演者がC列を一周してオタクにレスをしてくれました。つまり最後方に座っていても、推しがすぐ近くを走ってくれて、笑顔で手を振ってくれるわけです。

もう一度書きますが、夜の部においてわずかに改善された措置でした。

……

 

 

昼の部からやれよ!!!

 

 

 

・席の格差がすごい

後方だと見えないというのは分かっていただけたと思いますが、そもそもA・B列とC列の格差がかなり大きかったです。

これはやはり綱引きに起因していると思います。

なんせA列かB列に配置された時点で綱引き参加チャンスが確定するわけです。それすなわち、女性声優が近くに来てくれることを意味します。

女性声優のイベントにおいてこのインパクトがかなり大きいのは、この記事をここまで読んでいるみなさまでしたらよくご存知だと思います。

また競技中の配置も、C列から見ると綱引きオタクの向こうに女性声優が並ぶ形となり、応援している姿を見る、という点でもイマイチ。

どうせならA列かB列にいたかった、と思うのは、オタクとして至極当然。

実際私も綱引き出てなかったら、もっとキレ散らかしてると思います。

 

 

・希望した色の組にいまいち貢献できない

綱引きをはじめとした参加競技全般に言えることです。どちらの色だとしても関係なく全力で参加して楽しむのが美徳だと分かっていますしそうするよう心がけましたが、それでも推しの女性声優がいる組を応援したくなるもの。

それぞれの組を推していると思われるオタク(鉢巻をしたり、パーカーなどで色をアピールしている方が割といました)がてんでばらばらに配置されている関係で、仮に綱引きに出られたとしても推しがいない方の組になることもあったのではないでしょうか。

誰から応援されても嬉しいとはいえ、せっかくならその時の推しから応援されたいよな。

事前に組み分けをするのも難しいでしょうし、そこで新たな推しを見つけるきっかけになることもあるため一概に否定できませんが、惜しいなと思いました。

 

 

・音響がイマイチ

出演者や司会がなんと言っているかいまいち聞き取りづらいことがありました。

夜の部はそうでもなかった記憶があるので、後方に行くにつれてこの点は顕著になると思います。こう羅列していくと後方干されまくってるな……

これは人によると思いますが、個人的には競技中のBGMもちょっとデカかったです。

 

 

・靴は別に買わなくてもよかった

事前に注意事項でオタク参加競技があるとアナウンスがあったので、安いながらも屋内用の靴を買っていました。会場はそこまで暖房が効いている感じではなかったので靴があって困ることはなかったのですが、実際に競技スペースに入って参加する綱引きでは、裸足になる決まりでした。

もう一度。「裸足」です。もちろん靴下も脱ぎます。小学生かな?

ちなみにこの告知は、イベント当日の朝に運営スタッフのツイートで知りました。

地方民の私は、既に靴を持って飛行機の中。

……先に言っといてよぉ!

 

 

 

4.総括

なんかよくなかったところがやたら長くなった気もしますが、イベント終わりに冷静になって思った良かった点、よくなかった点は概ね以上の通りでした。

さすがに誤解を生むことはないと思いますが一応申し上げておくと、出演者の6名、そして司会のみなさまは本当に素晴らしかったです。

どの方もとてもかわいかったですし、本イベントを機に今まで知らなかった方を知ることができました。そうした点においては、疑うまでもなく良いイベントでした。

 

ただ、それだけで本イベントが手放しで称賛できるものだったかというと、単純にそうとは言えないかな、とも同時に思います。

これは私の特に個人的な意見にすぎませんが、

「運営の不手際を出演者パワーで黙らせてる」イベントが昔からめちゃくちゃ嫌いです。

出演者が素晴らしいことと、運営に不備があるということは同時に成立するものだと思っています。記録として残す意味もありますが、本記事を書いたのはそういう意味もあります。

 

とはいえ、今回が第一回だったということで考慮しなければならない部分もあると思います。もし次回の開催があれば、このような点が改善されていたら個人的には嬉しいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

これからも満足いくオタクライフを送りたいです。

 

 

 

↑ 夜の部終わりに、会場から錦糸町駅に戻る途中で撮ったスカイツリー。綺麗でした

『全てはこの夏のために』 DustyFruitsClub「VIVID COLOR NIGHT」公演感想

久々のブログです。

そうです、DFCのライブに行くとここが更新されるのです。

 

 

まずDFCってなんぞ?という方は以下記事も参照してください。

露骨なアクセス稼ぎ。

calpasmeat.hatenablog.com

 

 


ざっくり言うと『声優の矢野妃菜喜さんがメインボーカルの音楽グループ』、
それが「DustyFruitsClub」。
とりあえずYouTubeにMVがいくつかあるので見てくれないか。

 

twitter.com

youtu.be

youtu.be

 

 

 

まずは今回のライブ背景などを軽く。
6月にアコースティックライブがあり、その中で

「7月にライブをやります、今回は2日間あります」と発表がなされた。

そのアコースティックライブ自体は配信で見ていたのだが、私は大いに慌てた。


「思っていたよりずっと早い日程で来た!!!」
というのも、昨年12月に行われたライブ以降はまだ新盤等が発表されていなかったのだ。
それをいいことに

(新盤出してからリリース記念のライブやるんだろうしまだ先だろう……)

などと浅はかな考えを浮かべていたわけだ。
現実はかくも簡単に覆るのだから、つくづく自分というものが信用ならない。チケットは先着順なので前回参加した12月の時と同じように販売開始5分前にはスマホに張り付いてなんとかチケットを確保して、今回のライブに臨んだ、という形になる。

 

1日目は他の方が感想をあげていたので、ここでは2日目の紹介を。

 

前置きが長くなりましたが、以下感想です。

 

 

 

たのし~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

いや、マジでこれなんですよ。

会場出て最初に口にした言葉がこれ。
終わったら身体が痛くなるとか、汗の量が半端じゃないとか、次の日しんどくなるとか、そんなの分かった上で自分にあるエネルギー全部を使うことを無意識に選択させてくれるライブなんですよ。
それだけこのグループが持っている力がすごいということだし、私たちを魅了するものを持っているということになります。
私の稚拙な感想ではまるでその迫力が伝わらないんですが、気になった人は是非来て欲しい。
なんならチケ代出すので来て欲しい。いや本当に。
本当にそう思わせるだけの力があるので。

 

万感を上の文章に込めたので、これ以上言うことがない……のではありますが、それではさすがにあまりにもアレなので、印象に残った衣装とか曲とか書いていこうと思います。

 

 

衣装
アルジェの』衣装じゃん!!!!!!!!!!!!!!!!!(倒れる)
ライブ始まって矢野さんが出てきていきなり気失うかと思った。
『アルジェの夏』をフォロワーの車で聴いて興味を持った経緯を持つオタクなのでそれだけで満足してしまった。最高だな???
しかも今回は曲中の季節通り夏真っ盛り。時期としても本当に完璧だった。
(どうでもいいがこの日は雲もほとんどないかんかん照りで、ライブ始まるまでに既に大汗かいていた)


アンコール後のTシャツもとても可愛らしい。1日目は白だったのでこの日は黒を着られていたのだが、ポニテとよく似合われていた。フレッシュな感じが特に際立つというか、そんな感じ。(語彙の消失)

ヴィレヴァンコラボのキラキラしたイラストがそれを際立たせていて、すごくおしゃれでした。
メンバーさんが着られていたのも風流だった。女性陣は、男性陣は金魚と菊の花が描かれたシャツ。黒地に赤と白の鮮やかな金魚が泳いでいて涼しげな印象があった。ライブは激アツだったし坂田さんめっちゃ汗かいてたけど。

ところでこのシャツ、「販売はしません」とのことでしたがどうか販売していただけませんか?
めっちゃ普段使いしやすいので何着か欲しいし、着たいです。
1日目の上着?レインコート?も含めてめちゃくちゃ欲しいです。


多田さん、もしこのブログを見られていたらどうか御検討お願いします。(多分見られていないと思う)

 

 

楽曲
とりあえずセトリを書く。間違ってたら許して。

 

1.  Beautiful Pain
2.  もし最後の夜だとしても
3.  Grow
4.  Scream!
5.  LOVER BOY
6.  SAYONARA△
7.  Simple life
8.  ラブソングは歌わない
9.  勇気のかけら
10.夢の中
11.ひとりでも大丈夫
12.ハレノヒ
13.Don’t stop the music
14.ウタナンチュ
15.Rumbling Rumbling
16.ROCKSTAR
17.アタリマエ
18.アルジェの夏

enc1.Herz
enc2.next Sunday

w enc.Beautiful Pain

 

強いな???(一人で納得)
もちろん合間合間にMCは入ったのだが、まず最初の4曲の時点で観客を暴れさせにきている。
いきなり飛ばしすぎだし、事実メンバーの皆さん全員がかなり飛ばしていたのでめちゃくちゃ疲れた。


『Scream!』なんかは結構なヘドバンがある曲なんですが矢野さんがニコニコしながら思い切りヘドバンがされていてこちらも思わず笑顔になりました。首も振った。おかげでまだ首が痛い。

 

『LOVER BOY』は本当によすぎる。最後を締めるのに相応しいというか、「俺たちはこれからも続くぞ!」って感じの歌だと勝手に思っているんですが、前半に来てもまるで違和感がない。2番の「最低なのは最高な自分に気づかないこと」って歌詞が好きすぎます。

 

個人的にすごく印象に残ったのは『Simple Life』。歌が素晴らしいというのは大前提として、これに関しては演出込みでさらに、という感じでした。会場のREX渋谷さんの設備が変わったのか分からないのだけど(変わってないかもしれない)、後ろの映像が色鮮やかですごく綺麗だった。ちょっと気だるげでみんなどこかで(そんな日が私にもあったな)と思わせるような歌詞の本曲と不思議にマッチしていて良かった。

「まぁいいかな!」が可愛すぎて死にました、私は。

 

1日目では温存されていた『ラブソングは歌わない』もよかった。まったりとした雰囲気の恋愛ソングであるこの曲がすごく好きなんですが、バイオリンが加わると少し大人びて聞こえてきたのに驚いた。

 

『ウタナンチュ』はまだDFCのボーカルが複数人いらっしゃった頃の曲で、矢野さんが歌われている音源はない曲だったので、一瞬「?」ってなったレアもの。矢野さんとしては初披露とのことだったんだけど、実はずっと前に別のライブでやっていたらしい。それを覚えているファンがいらっしゃってすげぇなぁ……となりました。曲もタイトルの通り明るいけどどこか心に沁みる歌でした。ありがとうございます。

 

『アルジェの夏』はいつも通り最高でした。DFCの所謂キメ曲という立ち位置(たぶん)なのでライブ終盤にやってくれるわけだが、だいたいここで全部のエネルギーを使いきってる気がする。ただ音楽に身体を乗せて、タオルを振る。これほどまでに幸せな瞬間ありますか? ありませんね。

 

そして『Beautiful Pain』ですよ。アルバム『Seeds of sound』の一曲目なので、これが開幕に来ると「始まるなぁ~」という気持ちになります。重低音響く音を生み出しているバンドメンバーの皆様、そしてステージの真ん中で歌う矢野さんをライトがばちばちと照らしていて、身体がスパークするような衝撃を与えてくれます。

しかも今回はなんと、会場限定でダブルアンコールとして本当の最後に披露!

最初の曲を最後にやるというオタクが好きなやつ。最高。DFCとしてもダブルアンコールは予定していなかったらしく(それはそうだろう)、出てきたその場でこの曲をやることが決まったのだが、バイオリンのベチコさんがちょっと話しをしただけで完璧に合わせていて、その上ソロパートまでされていたのがすごすぎてビビりました。矢野さんが「天才なんですよ!」って褒めてたけど本当にその通りだと思う。

 

全部書くと本当にきりがないのでこんな感じで。このブログがアップされる時点ではまだアーカイブがあるので、見てくれ。

あとヴィレヴァンとのコラボ告知が改めてなされたり、新たに三曲分のMV公開が決まったりと、お知らせコーナーも盛りがった。ヴィレヴァンのは通販限定らしいですが、そのうち店頭にCDが置かれてほしいなぁと思います。

あとアンケートにも書きましたがライブ円盤が欲しい。ライブ音源CDも欲しい。くれ。

何卒……何卒……

 

 

ライブに行ける、ということ

アンコール後に出てこられたキーボード担当の多田さんが

「こんな状況でライブができるのがありがたい」というようなことを両日ともに仰っていましたが、参加したオタクとしても改めてライブに行ける歓びというものを噛みしめる2日間となりました。

今だから書きますが、ライブ2週間前くらいに矢野さんが体調不良との報が飛び込んできて、(終わった……! 私の夏が……!)と思っていました。コロナ感染者がバンバン出続けている状態、さらにここ最近では声優さんが感染したというニュースが特に多かったですから。もちろん中止となれば受け入れるつもりでいましたし、こればかりは仕方ないと思っていました。

(ただ飛行機はキャンセルしても返金ないはずだからどのみち東京には行っていたと思う)

検査の結果陰性、体調も回復されたとのことで無事行われましたが、中止という事態も当然起こりうるような中でできたのは本当にすごいことだと思います。だからこそ、その中で決められたルールは守りながらそれでも全力で楽しむことができたのは嬉しかったし、ありがたかったです。

配信でももちろん楽しめるしアーカイブも購入しましたが、会場に足を運んで身体を動かすことができる良さもまた、確かに存在するのだと思います。

重ね重ね、ありがとうございました。本当に楽しかったです。

 

 

以上、ざっくりとはしている気がしますが感想になります。

この文章で少しでも興味を持ったり、楽しい記憶を反復したりしていただければ幸いです。

 

さて夏コミが控えているんですが、このライブをもって私の夏はほぼほぼ終わったんですよね。なので私の中では残暑です。「残暑コミ」っていうことでいいかな?

 

冗談はさておき、夏コミが控えているのは本当なのでそれまでコロナ感染しないよう気をつけたいと思います。東京でもめちゃくちゃ飲み歩きしたかったんですが今回はそういう事情もあって我慢しました。みんなも気を付けようね!

ビッグサイトで会いましょう。

とりあえずその原稿が終わったので、心ゆくまでアーカイブ見ようと思います。

それではまた!

『全てはこの冬のために』 Dusty Fruits Club「Seeds of sound」リリースライブ感想

 

2021年、冬。

 

渋谷駅を降りた一人の田舎者が、Googleマップが表示されたスマホをくるくる回し方角を確かめながら、目的地のライブハウスへと向かおうとしていた――

 

f:id:calpasmeat:20211208234312p:plain

 

 

というわけで、タイトルの通り。

2021年12月4(土)に開催された

Dusuty Fruits Clubの2ndアルバムリリース記念ライブ「Seeds of sound」

に参加してきました。以下その感想です。

 

Dusty Fruits Club とは

声優の矢野妃菜喜さんがメインボーカルを務められているバンド。通称果実部。

twitter.com

 

私自身がこのグループを知ったのはつい半年くらい前のことだ。

ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」にドハマりした私は、仲良くさせていただいているTwitterのフォロワーと会うたびにその話をしていた。

ある日車で遊びに出かけた際、そのフォロワーがDusty Fruits Clubの楽曲を流してくれた。

「誰の曲?」

私が訊くとフォロワーは教えてくれた。なんでも矢野さんがメインボーカルらしい。

侑ちゃん(高咲侑。先述した虹ヶ先の登場人物であり、矢野さんが声を担当されている)じゃん、なんてことを考えながら、私は流れ続ける楽曲たちを聴き続けた。

その中で、「これいいじゃん」という曲があった。

 

www.youtube.com

 

陽気なアップテンポ。概念としての夏。

「アルジェ」が指し示す、どこか遠い場所の出来事。

 

どの楽曲も素敵だったが、その中でもこの「アルジェの夏」のメロディが私に強いインパクトを植え付けて、記憶から逃すことを許さなかった。

一目惚れ(一聴惚れ?)してしまってのである。

フォロワーと解散して家に帰った私は、楽曲を改めて聴いていった。

 

夏には毎日のようにこの曲をかけていた私は、12月にライブがあることを知り参加を決意。19:00からのチケット販売(先着順だった)に間に合うようスマホに張り付いて確保。2ndアルバムを購入して予習も済ませた状態で、冒頭のように胸を躍らせながら東京へ向かった次第である。

 

長くなったが以下からがライブ感想である。

ちなみに昼公演と夜公演の両方とも参加した。

 

 

 

近くね?

まず、ライブハウスに入った感想がこれだった。

オタクなのでライブに参加したことはあったが、だいたいデケェ箱で椅子があるようなものにしか参加したことはなかった。

こうした200人程度のキャパで、オールスタンディング形式のライブハウスに来たのは初めてだったので、とにかく驚いた。後ろの方に立ったのだが、ステージまで5~6mくらいしかなかったのではないだろうか。

狭さによる一体感と上から色とりどりに会場を彩るライトによって、始まる前から緊張でドキドキしていた。

 

そんでライブが始まったわけだけど、もうとにかく最高だった。

アンコール含めて20曲くらいだっただろうか。2時間のライブだったのだけれど、MCはかなり短く、バンバン歌っていく流れだった。

他のライブと比べて楽曲数的に多いのか少ないのかは分からないが、観客が音楽を最大限楽しめるように苦心されたのだろうと思う。

 

前半からヘドバンも入った曲で盛り上がり、バラード的な穏やかな楽曲を間に挟んで、ラストにまた盛り上がれるような楽曲で〆に入る流れがよかった。

矢野さんが二曲目くらいからヘドバンし始めて(やべぇ…)ってなったし、その後もバリバリ歌われてた。

体力どうなってるんや…

 

また、2ndアルバムに入っている曲以外もやってくれた。上でリンクを貼った「アルジェの夏」もやってくれた。

この曲はいわばキメ曲というか、全員で一番盛り上がれる曲というか、そういう位置づけだった。

今回もタオルを振り回したのだが、これがまた楽しかった。

その前の2曲くらいから盛り上がる曲でボルテージが上がっていたのもあって、大暴れできた。ちなみにこのライブの後に腕腰首と全身が痛くなったし月曜くらいまで痛みが継続したのだが、ここで一番体力を使ったのだと思う。

ただ、初めて聴いた時から好きだった曲をあんなに近くで感じることができて嬉しかったし、会場が一つになっているのを感じることができた。

大満足だった。

 

 

ライブハウスである、ということ

私は音楽に特段造詣が深いわけでもなく、またライブハウスに熱心に通ってきたわけでもない、いわば初心者だ。そんな初心者が感じた、良さを軽く書き連ねていく。

まず、狭さ。

大は小を兼ねるとは言うが、それは小が悪いという意味ではない。

一番後ろに立ったとしても、ステージにいるメンバー様方の顔がしっかりと見えてしまうような距離。我々をも照らしつける眩しいライト。会場を出て耳が遠くなっていると思ってしまうほどの、ド派手な音響。

その全てがライブハウスの狭さに起因していて、また狭さが引き起こす素晴らしさでもあった。

そして、あの一体感。

ライブハウスとは、「どれだけ音楽に身を委ねても許される場所」なのだと思う。(もちろん、限度はあるだろうが。)

腕を振ったり、ジャンプしたり、タオルを振り回したり。時にはただ立ったまま、しっとりとした曲を楽しむ。

外で急にジャンプしたら完全に危険な奴だが、ライブハウスではそれが許される。

モラルも、この狭いライブハウスまでは追いかけてこられないのだ。

 

記事にしておいてなんだが、こればかりは実際に体験しないと分からない感覚なのだと思う。実際私も今回足を運んで感じることができた。

未体験の方にも、よければ体験していただきたい。

 

とにかくただただ楽しく、はじけるようなエネルギーに溢れたライブだった。

このグループに出会えてよかったし、ライブに参加することができてよかった。

2ndアルバムが出て早々いかがなものかと思うのだが、今から3rdアルバムや次のライブが楽しみになっている自分がいる。

 

とりあえずアーカイブ買ったので期限まで見まくろうと思う。

舞台『やがて君になる』 感想

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ブログ始めました。

 

 人生で初めてブログを書いているので恐ろしいほど緊張しています。Twittterはやっているんですけど文章を書く場所が変わるとこうも変わるものなんでしょうか。わかりません。とりあえずお手柔らかに。

 

 さてどうして突然ブログを始めたかというと、タイトルにある通り観劇してきたからです。

 舞台『やがて君になる』。2019年5/12(日)15:00開演の千秋楽に行ってきました。
以下感想になります。既刊7巻を含む原作40話までを読み終えているという前提のもとでの感想ですので、閲覧は自己責任で。あと普通に舞台版の演出等に触れまくりますので、「行けなかったので円盤観るまで我慢する!」という方もネタバレ気にされない方のみよろしくお願いします。
 
 
 
 
 
 
 
 とりあえず一言目は、「ありがとう『やがて君になる」でした!!!!!!!!
 
 いや〜〜〜〜〜本当に良かった。死ぬほど良かったんですよ。行ってよかった。生きててよかった。
どれぐらい良かったかというと、怠惰の塊オタクである私がブログを開設するくらいには。文章書くの嫌い&ド下手なのに。
少なくともそれほどまでに観客を突き動かすものであったのは間違いないです。
ありがとう。
 
 もう一つ思ったのは、『やがて君になる』が媒体にめちゃくちゃ恵まれている、ということ。原作はもちろん、アニメや外伝ノベル、そして舞台まで良い、っていうコンテンツは中々珍しいと思います。
所謂「実写」というのは「当たり外れ」が大きく(これはアニメ等にも当てはまるんでしょうけど、実写は特にこの特徴が顕著だと思っています)、たまにとんでもない代物が出てきてこき下ろされたりネタにされたりします。
  かくいう私も「実写」「舞台」などという媒体に今まで興味がなかった、むしろどちらかと言えば否定的なタイプでした。7つの球を集める実写映画でとんでもない目に遭ってたのもあって
そんな理由もあり申し込んだ時は期待半分不安半分だったのですが、杞憂も杞憂でした。ダイヤモンドで作られた橋を骨の折れた手で叩いてるくらい杞憂でした。不安という感情が初めから存在しなかったかのように、あまりに良すぎて終わった後しばらくぐずって泣いてました。赤ちゃんかよ。
 
 観られた方はもちろん、行けなかった、観られなかったという方にも絶対に観てほしい作品です。
 円盤をみんなで予約して観よう。終わらない再演を繰り返そう。
 
 
 
 
 
 遅くなりましたが、ここから登場人物の印象含めてストーリー等の感想を書いていきます。原作やアニメとはまたちょっと違った人物像かな?って感じもするので、その辺りも触れていければ。
 
 
 
小糸侑
 まず、「カワイイ!!!」でした。河内さんがかわいすぎる。思わずブロマイド買いました。「誰も好きになれない」芯の部分はそのまま、こよりちゃんや朱里ちゃんとの絡みなどでは元気で高校生らしい一面を見せてくれたと思います。コロコロ表情が変わっていて本当に可愛かったです。
 また、原作やアニメよりも圧というか勢いがある印象でした。感情を割と見せてくれる子というか、素直な子なんだなぁという感じ。早口でまくし立てるところや、大きな声で叫ぶシーンは音が響きやすい環境なのもあって鳥肌が立ちました。
「ばーか」のシーンが最高。優しすぎるのは相変わらず「キスしません」もの侑ちゃんの優しさがあふれていて大好き。
 
 
 
七海橙子
 強い。強すぎる。圧巻でした。こちらは侑ちゃんと反対にクールさが増していて、謎を纏っている印象が強かったです。変態成分はほぼ据え置き。「侑、エロい」では思わずキモオタスマイルを浮かべてしまった。会場が暗くて助かりました。
 生徒会長としての完璧な「七海橙子」と、姉を喪い、己の居場所を無理矢理その空洞に押し込めてしまった「七海橙子」がどちらも存在していて、軽く恐怖すら覚えました。
 これはひとえに橙子役の小泉萌香さんの力量によるところが大きいでしょう。はまり役すぎました。つい数秒前までは穏やかだったのに、本音を覗かせるその切り替えが恐ろしい。低く響く声で全身がぞくりとしました。表七海と裏七海の演じ分けが見事。相合傘での「嬉しかった?」や、序盤「それはダメ」、川のシーンでの「そんなこと、死んでも言われたくない」あたりがドス効いてて特に印象に残っています。
 
 
 
佐伯沙弥香
 あのですね、顔が良すぎますね、はい。沙弥香自身、原作や今回の舞台でも「顔は大事」と言っていますが、まさにその通りです。もちろん顔だけじゃなくて、佇まいや踵の返し方、座り方や礼の仕方まで素晴らしく、役者さんに佐伯沙弥香の所作一つ一つが憑依してるような雰囲気でした。礒部さん、すごい……
 折れてしまいそうな繊細さ、それでいながら折れない強さを持っている佐伯沙弥香が、あの舞台にはいたんです。行きの飛行機で『佐伯沙弥香について』を読み返していたこともあり、彼女への気持ちが何倍も膨れ上がりました。
 舞台における彼女の出番は原作に比べるとやや控えめでしたが、個人的には残念という感じはせず、まぁしょうがないよなぁという感じです。彼女についてきちんと描写をしようとすると少なくともあと2時間くらい必要なのではと思います。だって情報量多いし。外伝小説2巻も出てるし。というか3巻の発売決まったし。
『佐伯沙弥香について』、みんな買おう。
 スポットがほかの登場人物に比べて長く当たっていたり、七海先輩や侑ちゃんの方をずっと見ていたり、七海先輩が演説の推薦者を侑ちゃんにすると言った時に言葉は発さずともハッとしてそちらの方を見ていたりと、十分に描写されていたと思います。
 あと千秋楽カーテンコール後の磯部さんのコメントで胸がいっぱいになった。これはキャストコメントのネタバレを含むので一番最後に書きます。 
 
 
槙聖司
 楽しそう。マジで楽しそう。「僕は人の恋愛模様を見るのが好きなんだ~~!!!」と言わんばかりのワクワクぶり。原作よりもアニメよりもはっちゃけて開き直っている感じがありました。階段上でスポットが当たって一人語るシーンは、ミュージカルじゃないのに「おっ、歌いだすのか?」と思ってしまうほどでした。その大きな目は人の恋模様を見ているんだね。
 
 あとこれは悪いオタクの性みたいなものなんですが、生徒会劇が始まる前、七海先輩と侑ちゃんが会話してる後ろで堂島君のネクタイを直していて「オッホ~~~~!!」となってしまいました。ごちそうさまでした。槙役の石渡さんには本当に堂島派なのか答えてもらいたいです。
 
 
 
堂島卓
 かわいい。男の子に向ける感想じゃないのかもしれませんが、めちゃくちゃ可愛くて好き。
 まず声がデカい。あといつも楽しそう。そして5割増しくらいでアホの子
「女子率上がるの大歓迎!」の時の動きがインパクト強すぎる。本当に人生エンジョイしてるな、って感じで最高でした。
 役合わせの場面での「えっ女同士で付き合ってんの?」と言って全員から「読んでないな?」ってツッコミを受ける流れが綺麗すぎてめちゃくちゃ笑った。会場のオタクも笑ってた。生徒会の、そしてこの劇においてのムードメーカーでした。
 
 
 
叶こよみ、日向朱里
 侑ちゃんと仲のいい友人でいるという描写を中心に、それぞれ存在感をよく見せてくれていたなと思います。原作ではそれぞれ個別のエピソードがありますが、その辺りを描かれないのはこれも仕方がないかなという印象でした。それでもこよみちゃんがリボンをしない理由や、朱里ちゃんの失恋など必要な所は盛り込んでくれていたので不満はありませんでした。
 
 
 
箱崎理子、児玉都
 いやぁ、最高でしたね!私この2人大好きなんですよ。正直ここまで描写してくれると思っていなかったので完全に不意打ちでした。
百合度マシマシでイチャイチャしてた気がするのですが、濃密すぎるな......?
 都さんの声が原作を読んだ時のイメージとバッチリ合っていて息を呑みました。店主としての顔と、箱崎先生に甘える顔が使い分けられていて悶えまくり。箱崎先生も生徒のことを考えながらも都さんに振り回され可愛がられる小動物感がたまらんでした。
 「おかえり」と「男と女どっちが好き?」という個人的にお気に入りのやり取りをこの目で見られたのでおなかいっぱいでした。大満足。
 
 
 
アンサンブル
 アンサンブルの皆さんも素晴らしかったです。久瀬会長のお気楽さとか、槙くんに告白した子たちも素敵でした。演技指導をする市ヶ谷さんも重要な人物なので、熱を感じることができよかったです。
 
 
 
 こんな感じでしょうか。次はストーリーや描写について。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 すごい。はやい。世界最速で完結する『やがて君になる』だと思う。
 いやマジでテンポがいいというか、そんな言葉で表現することすら生ぬるいほどのスピード感でした。階段を一段飛ばしでリズムよく上れるときありますよね?私はあるんですけど、まさにあんな感じでした。ただ普通の階段と違うのは、私たちがテンポよく違和感なく階段を上り切れるように『やがて君になる』の方から絶妙な調節をしてくれている、という点です。原作のエピソードを早回し、時にカットしつつ繋ぎ合わせているのでめちゃくちゃ展開が早い。もちろんいい意味で。ゲームに例えるなら「必須イベントだけとりあえず回収してクリアしました!」みたいな感じだろうか。
 絶妙な展開の素早さは、ひとえに切り替えの思い切りの良さにあったと思います。
一個の場面をやりながら暗いところでは準備が進んでいて、今やっていた場面が終わるとライトが切り替わってすぐ次の場面へ、という手法が徹底されていて感激しました。
 実は舞台を観に行くというのは人生においてほぼ初めてだったので、その手際の良さというかしなやかさにただただ驚いていました。
 
 個人的にぶったまげた場面があって、原作第4話『まだ大気圏』。七海先輩が侑ちゃんの家がある書店にやってきてプラネタリウムを渡すという七海先輩の重さ的に重要な回ですけど、このイベントを生徒会選挙の直後に発生させたということ。
「手伝ってくれてありがとう」の意味でプラネタリウムを渡すとは!!!違和感がない!!!!と感動しました。どのルートでもプラネタリウムを渡す女、七海燈子。
見返りにキスをねだる女、七海燈子。
 
 
 
 あと素直に舞台の演出というものに感動しました。ライトはもちろん、電車や生徒たちのざわめき、幕に映し出される文字等、私が想像していたよりもずっと多くの技術が使われていました。
 窓枠でいいんですかね、あの大きさのバラバラなフレームが散りばめられていたのが個人的に好きでした。あと感心したのは四角い椅子とテーブルですね、場面転換すればあれだけで教室にも生徒会室にもカフェにもなれるのすごい。他には制服の変化で季節の移ろいを表現してるのは流石というほかないという感じでした。
 
 そして音の迫力について。「わたしの  なもののこと嫌いって言わないでよ」という声が流れているところで侑ちゃんが大きな声で「ばーか」と叫ぶところで泣いてしまった。演出の仕組み自体は分かっているんですけど、それでもこちらの心まで引き裂かれるような思いにさせてくるのはやっぱりすごいし、演者さんやスタッフさん方がすごく色々考えて作られているのだな、と思いました。
 
 
 
 また、全体的にすごく細かい。繊細で儚さが完璧に再現されている。演説前に七海先輩が侑ちゃんに手を握ってもらうシーンで本当に小泉さんの手が震えていたりと、めちゃくちゃ注意深く見ないと分からないことも多かったと思う。というか多分気づけなかったポイントがいくつもある。目が2つでは正直足りない
 スマホのバイブなどとんでもない。音すら『やが君』世界のものだった(公式Twitterでめちゃくちゃアナウンスが流れていたので不安だったが、千秋楽では特にそのような音しなかったのでほっとした)。
 メインで会話をしている人物の後ろで他の人物が動いていたり、舞台の端と端で人物同士が会話をするので、絶えず目を色々な方向に動かしていました。今回ほど目が外側についてる動物に生まれ変わりたいと思ったことはなかった。仕草一つにしてもその人物「らしさ」が追及されている感じで、2時間があっという間でした。
 
 あとは生徒会劇をやってくれたのがすごく嬉しかった!アニメでやるのかな~と思ってやらなかった(2期待ってますよ)ので、それを動く媒体で見ることができ感動しました。かなり前方の席だったのですが、視線の直線上に七海先輩というか小泉萌香さんが横になるベッドが運ばれてきて失神しそうになりました。
本当に圧巻すぎたので、『君しか知らない』を一つの演劇として観てみたいですね。
 
 
 
 そして肝心の終わり方だったのですが、個人的には5億点あげても足りないくらいの終わり方でした。
 序盤、「君のこと好きになりそう」からのアニメ版OP『君にふれて』ドーン登場人物ババーンで号泣したのですが、ラストでもう一度OPが流れてもうダメでした。
 ラスト、踏切に来た時点で原作とはちょっと違うなとなんとなく察していたのです。私が原作で息を呑んだ第2話『発熱』で初めてキスをした踏切、この場面は原作でも特に印象深いシーンだと思います。
 そんな踏切に、侑ちゃんのストレートな「好きです」から七海先輩の「嬉しい」ですよ。破壊力持ちすぎだと思うんですよね。このラストを持ってくるのが憎い、もう祝福するしかない。ちなみにパンフレットの最後の写真も踏切で2人が手を繋いでいる一枚で、色々と妄想が掻き立てられました。
 
 生徒会劇『君しか知らない』をきちんと経た上での「私が変わったのは、侑のおかげ」ですから。一番聞きたかった言葉なのでもう涙止まらなかったですね。本当に良かった。原作第34話『零れる』を6巻で読んだ時に七海燈子の振り切れなさにしばらく一人でキレ散らかしていた(割と本気で「こいつはもう人間の心を持ち合わせていないのではないか?」と思っていた)私としては、個人的に舞台の終わり方も美しいな、と思ってしまったのです。
 
というかここまで書いておいてアレですけど、舞台版七海めちゃくちゃ強い。人物紹介で書いた意味とはちょっと違う意味で強い。侑ちゃんの変化を受け入れるのがスムーズすぎて、泣きながら(七海......!)と思っていました。
 これは多分原作版七海燈子は8巻かけてじっくり変化していくのに対して、舞台版七海燈子は2時間で同じ位置にまで追いつく必要があったからなんですよね。
 言ってしまえば尺の都合なんでしょうけど、相対的に舞台版七海が七海燈子界最強に見える。
 
 
 
 話が散らばりましたが、そんなこんなで大満足の出来でした。
 というかね、星を掴んでそれを七海先輩と共有する侑ちゃん、侑ちゃんが掴んだ星を自分の耳元まで持っていって音を聴く七海先輩をカーテンコールで見せてくるんだもの、あの終わり方は誰がどう見ても納得するものですよ。
 第1話『わたしは星に届かない』から始まり、劇中でも星を掴めない侑ちゃんの演出を何度も眼に焼き付けさせた上でのこれでしたから、もうね。泣きますよね。
侑ちゃんが星に届いたんだなって、しみじみ思いました。
 
 『やがて君になる』という作品そのものをもっと好きになれる、色々とまた考えを膨らませることができる、掛け値なしに素晴らしい作品だったと思います。これもキャストさんをはじめとする舞台関係者皆さまのお力なんだと思います。ありがとうございました!
 
 
 
 
 
 
 舞台版の純粋な感想は以上です。一番最後には千秋楽カーテンコール後のキャストトーク感想を書いておりますので、ネタバレ等気にされない方どうぞ。
 ここからオタクの考察、自己完結、もとい妄言が始まります。
 本当に深読み、妄想、こじつけの類だと言われても否定できないので「こういうこと考えてるやつもいるんだなぁ」くらいで読んでいただければと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  • 「誰」が「誰」になるのか
 本作品のタイトルは『やがて君になる』ですが、読み進めてしばらくはタイトルの意味を理解できていませんでした。というかこの舞台版を観るまで、きっちりと自分の中で答えが出ていませんでした。舞台版を観て、主題歌を聴きまくって、今ようやく「こうなんじゃないかなぁ」という自分の中での答えが見つかったので、記しておこうと思います。違ってたら、違ってたで。
 初め、私は『「相手」が「私」になる物語』、もしくは『「私」が「相手」になる物語』なのかな、と思っていました。そういう意味での『やがて君になる』。
 ところが読み進めていくうちに(どうやらこれは違うっぽいぞ)と思い始めたのです。どうでもいいけど百合えっちで「相手」と「自分」が融け合っていくような表現があると興奮します。
端的に言ってしまうと、そういう描写が特に見当たらない。じゃあ「君」って誰なんだ?って思いながら、生徒会劇の話まで読んでようやく納得がいきました。
『「自分」が「自分」になる物語』なんだなと。
 沙弥香と侑が程度の差はあれ燈子に「本当の自分」になってもらって欲しいと思っていたように、この作品は「自分でいること」が大切なんだと説いているように思えました。それぞれがそれぞれに自分を確立していく、時には変化も痛みも伴うよね、ということなのかなと。
 実際沙弥香は胸を突き抜けた自分の想いを燈子にぶつけますし、燈子はそれを断って侑の元へ向かいます。それぞれが悩み、考え、自分で選択していく登場人物の意志の強さが、私たちを惹きつけているんだと思います。
 自分の考えがいつも正しいと思っているわけではとてもありませんが、『やが君』の根底にそう言う概念が流れているという考えは、当たらずとも遠からずだと思っています。
 
 そして、今回の舞台版を観て思ったんですよ。(前者も半分正解じゃね?)と。
 トリガーになったのが、アニメ版ED『hectopascal』です。アニメ放映時もそれはまぁこの歌詞とメロディにやられまくっていました。というか今回も最後の最後に流れてやられました。
私が注目したのは二番Bメロの歌詞です。
 

そんなことより明日は2人でどこかへ行こう

今の距離は壊さずに

少しずつ壊れていく 2人の距離はそのうち

限界越えて ああ ゼロに

 

  舞台版において、侑と燈子は結ばれました。互いに変化していく中で少しずつ変わる毎日。その結果で起きた踏切での侑の告白を、燈子は受け入れました。

 ここで注目したいのが、「侑と燈子はどちらも変化し、互いにそれを受け入れた」という点です。

 「好きを知らない少女」と「好きが怖い少女」は、スタートにおける立ち位置は違えど、「好き」を知り、変化していきます。変化し続けた少女たちは「ゼロ」の距離でぶつかって、ようやく結ばれました。

「ゼロ」とは、歌詞の中にもある通り「限界」をも越えた状態。融合して、混ざり合っているような状態でしょう。二つあった点が、一つの点になったということです。

 段々何を言っているのかが分からなくなってきたのでまとめてしまうと、「燈子の変化は侑の変化であり、侑の変化もまた燈子の変化である、つまり侑は燈子であり、燈子はまた侑であり、侑もまた......」ということです。

 また「変化」は、相手が受け入れてくれることが前提にあるのだと思います。原作では6巻で侑が変化することを拒んだ燈子により、侑の変化は一度拒絶されます。舞台版では尺の都合もあるのでしょうが燈子が受け入れ、侑は変化することができました。

 

 まぁ結局のところですね、「愛」が最強ってことなんだと思います。うん。愛は燈子も救うし侑も救う。佐伯先輩にも幸せになって欲しい。ついでに地球も救ってくれ。

 

 

 

 というわけで、感想以上に支離滅裂な文章になってしまいました。

 つまるところ、『やがて君になる』という作品は「自分でいることの素晴らしさ」を教えてくれているのかな、と思います。それは、「変化」が必ずしも「正解」というわけではないという意味も含んでいます。

 誰を好きになっても、男の子を好きになっても、女の子を好きになってもいい。あるいはまた、誰を好きにならなくてもいい。自分で納得いくよう考えて掴み取った選択ならば、それは素晴らしいことなんだと教えてくれている気がします。

 

 表現が重複してしまいますが、今回の舞台版で『やがて君になる』という作品、そして己の在り方についてより深く考えようと思うことができました。そういった意味でも、今回観劇できて本当に幸せだと思いました。改めてありがとうございました。

考察って難しい......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カーテンコール後のキャストコメント

 千秋楽ということでなのか、カーテンコールの後全キャストさんからそれぞれコメントがありました。

キャストトークのある回があったことは知っていますが、それ以外の回についてこのようなコメントがあったのかは分からない(私自身へのネタバレを避けるため公演が始まって以降、本記事を書き終わるまで他の方の感想等は見ないようにしています)ため、ネタバレ配慮の意味も込めて一番最後に書くことにしました。

 

 まず、めちゃくちゃ面白かった。皆さん和気あいあいとしていて、本当に仲がいいんだなとほっこりしました。基本的に和やかなムードで、私たち観客も笑ってた。

 そしてこれは余談ですが、コメント全部終わった後にはけていく時、河内さんと小泉さんのめいいっぱいのハグで歓声が上がって幸せでした。

 

 肝心のコメントの様子ですが、がっつり仕切っている槙訳の石渡さんとか、やっぱり泣いてしまう燈子役の小泉さんとか本当に色々あったのですが、私が特に胸を打たれたのは、佐伯沙弥香を演じられた礒部花凜さんのコメントでした。

 

 礒部さん、劇中では凛とした佇まいの佐伯沙弥香を完璧に演じているのに、素の状態だとふにゃふにゃというかすごい脱力された感じでめちゃくちゃ可愛かったんですよ。

そんな中で、彼女が涙ながらに発した佐伯沙弥香への想いが素晴らしかったです。

「なんで沙弥香はしんどいんだろう、報われないんだろうって思ったこともあったけど、沙弥香として生きられてよかった」

 うろ覚えですが(ボケ老人かよ)、このようなことを仰っていました。

 もうね、号泣ですよ。そんなこと言われて泣くなって言う方が無理だから。

 本編を読んでも、外伝を読んでも、アニメを見ても、本当に幸せになって欲しいと思える沙弥香を、ここまで本気で考えて、理解しようとして、理解してくれた方が沙弥香を演じられていたんだなぁと思うと、自然と涙が止まりませんでした。

 ありがとうございました。