『全てはこの冬のために』 Dusty Fruits Club「Seeds of sound」リリースライブ感想

 

2021年、冬。

 

渋谷駅を降りた一人の田舎者が、Googleマップが表示されたスマホをくるくる回し方角を確かめながら、目的地のライブハウスへと向かおうとしていた――

 

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というわけで、タイトルの通り。

2021年12月4(土)に開催された

Dusuty Fruits Clubの2ndアルバムリリース記念ライブ「Seeds of sound」

に参加してきました。以下その感想です。

 

Dusty Fruits Club とは

声優の矢野妃菜喜さんがメインボーカルを務められているバンド。通称果実部。

twitter.com

 

私自身がこのグループを知ったのはつい半年くらい前のことだ。

ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」にドハマりした私は、仲良くさせていただいているTwitterのフォロワーと会うたびにその話をしていた。

ある日車で遊びに出かけた際、そのフォロワーがDusty Fruits Clubの楽曲を流してくれた。

「誰の曲?」

私が訊くとフォロワーは教えてくれた。なんでも矢野さんがメインボーカルらしい。

侑ちゃん(高咲侑。先述した虹ヶ先の登場人物であり、矢野さんが声を担当されている)じゃん、なんてことを考えながら、私は流れ続ける楽曲たちを聴き続けた。

その中で、「これいいじゃん」という曲があった。

 

www.youtube.com

 

陽気なアップテンポ。概念としての夏。

「アルジェ」が指し示す、どこか遠い場所の出来事。

 

どの楽曲も素敵だったが、その中でもこの「アルジェの夏」のメロディが私に強いインパクトを植え付けて、記憶から逃すことを許さなかった。

一目惚れ(一聴惚れ?)してしまってのである。

フォロワーと解散して家に帰った私は、楽曲を改めて聴いていった。

 

夏には毎日のようにこの曲をかけていた私は、12月にライブがあることを知り参加を決意。19:00からのチケット販売(先着順だった)に間に合うようスマホに張り付いて確保。2ndアルバムを購入して予習も済ませた状態で、冒頭のように胸を躍らせながら東京へ向かった次第である。

 

長くなったが以下からがライブ感想である。

ちなみに昼公演と夜公演の両方とも参加した。

 

 

 

近くね?

まず、ライブハウスに入った感想がこれだった。

オタクなのでライブに参加したことはあったが、だいたいデケェ箱で椅子があるようなものにしか参加したことはなかった。

こうした200人程度のキャパで、オールスタンディング形式のライブハウスに来たのは初めてだったので、とにかく驚いた。後ろの方に立ったのだが、ステージまで5~6mくらいしかなかったのではないだろうか。

狭さによる一体感と上から色とりどりに会場を彩るライトによって、始まる前から緊張でドキドキしていた。

 

そんでライブが始まったわけだけど、もうとにかく最高だった。

アンコール含めて20曲くらいだっただろうか。2時間のライブだったのだけれど、MCはかなり短く、バンバン歌っていく流れだった。

他のライブと比べて楽曲数的に多いのか少ないのかは分からないが、観客が音楽を最大限楽しめるように苦心されたのだろうと思う。

 

前半からヘドバンも入った曲で盛り上がり、バラード的な穏やかな楽曲を間に挟んで、ラストにまた盛り上がれるような楽曲で〆に入る流れがよかった。

矢野さんが二曲目くらいからヘドバンし始めて(やべぇ…)ってなったし、その後もバリバリ歌われてた。

体力どうなってるんや…

 

また、2ndアルバムに入っている曲以外もやってくれた。上でリンクを貼った「アルジェの夏」もやってくれた。

この曲はいわばキメ曲というか、全員で一番盛り上がれる曲というか、そういう位置づけだった。

今回もタオルを振り回したのだが、これがまた楽しかった。

その前の2曲くらいから盛り上がる曲でボルテージが上がっていたのもあって、大暴れできた。ちなみにこのライブの後に腕腰首と全身が痛くなったし月曜くらいまで痛みが継続したのだが、ここで一番体力を使ったのだと思う。

ただ、初めて聴いた時から好きだった曲をあんなに近くで感じることができて嬉しかったし、会場が一つになっているのを感じることができた。

大満足だった。

 

 

ライブハウスである、ということ

私は音楽に特段造詣が深いわけでもなく、またライブハウスに熱心に通ってきたわけでもない、いわば初心者だ。そんな初心者が感じた、良さを軽く書き連ねていく。

まず、狭さ。

大は小を兼ねるとは言うが、それは小が悪いという意味ではない。

一番後ろに立ったとしても、ステージにいるメンバー様方の顔がしっかりと見えてしまうような距離。我々をも照らしつける眩しいライト。会場を出て耳が遠くなっていると思ってしまうほどの、ド派手な音響。

その全てがライブハウスの狭さに起因していて、また狭さが引き起こす素晴らしさでもあった。

そして、あの一体感。

ライブハウスとは、「どれだけ音楽に身を委ねても許される場所」なのだと思う。(もちろん、限度はあるだろうが。)

腕を振ったり、ジャンプしたり、タオルを振り回したり。時にはただ立ったまま、しっとりとした曲を楽しむ。

外で急にジャンプしたら完全に危険な奴だが、ライブハウスではそれが許される。

モラルも、この狭いライブハウスまでは追いかけてこられないのだ。

 

記事にしておいてなんだが、こればかりは実際に体験しないと分からない感覚なのだと思う。実際私も今回足を運んで感じることができた。

未体験の方にも、よければ体験していただきたい。

 

とにかくただただ楽しく、はじけるようなエネルギーに溢れたライブだった。

このグループに出会えてよかったし、ライブに参加することができてよかった。

2ndアルバムが出て早々いかがなものかと思うのだが、今から3rdアルバムや次のライブが楽しみになっている自分がいる。

 

とりあえずアーカイブ買ったので期限まで見まくろうと思う。